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2019年度 IR情報

2019年度 決算公告
貸 借 対 照 表(令和2年3月31日現在)
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(1)事業の経過及びその成果
 当事業年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境が緩やかに改善したものの、世界経済の回復の弱さを受けて、横ばいで推移しました。一方、先行きにつきましては、10月の消費税増税による個人消費の低迷や新型コロナウイルス感染症の全世界への拡大による経済活動の減速等が懸念され、依然として不透明な状況が続いております。
薬局 ・ドラッグストア業界におきましても、新型コロナウイルス感染症の拡大による一部商品の需要増加が見られたものの、長期処方による処方箋枚数の減少、消費増税後の消費マインドの低下や度重なる台風等の自然災害、競合他社との出店競争や業界の垣根を越えた販売競争の激化、人手不足による人件費及び物流費の高騰等に加え、今期の診療報酬改定による薬価への影響、継続的な価格競争の激化により、経営環境は依然厳しい状況が続いています。
このような環境の中、引続き当社は、加盟店舗数を大幅に拡大するとともに、チェーン基盤を活かした商品供給面での有利な条件獲得に尽力してまいりました。「健康サポート薬局」への関心が高い調剤専門薬局へのOTCを始めとする店頭品の品揃え、および売価提案の実施、加盟店の安定収入確保に貢献する独自商品の販売方法、販促物の提案などに注力してまいりました。調剤業務を核とする加盟店に対しては、いち早い情報提供と有利な条件獲得に尽力してまいりました。
ジョヴィ加盟店舗数は当事業年度485店舗増加、127店舗減少した結果、合計で358店舗増となり、当事業年度末現在、昨年に引き続き過去最高を更新し3,612店舗となりました。また、当社の主力事業である受発注代行事業及び商品販売事業では、年明け以降の新型コロナウイルス感染症の流行に伴うインバウンド消費の減退により、一般医薬品・化粧品の前期比が大幅に後退し、厳しい結果となりました。一方で、医療用医薬品が大幅に増加したことから、供給高全体では過去最高の64,767百万円(前期比23.6%増)となりました。種類別の供給高及び前事業年度比較は下記のとおりであります。

供給高

以上の結果、売上高は医療用医薬品の供給高増加が継続したことにより、57,231百万円(前期比27.3%増)となりました。
売上総利益は医療用医薬品の供給高増加に伴い2,035百万円(前期比5.1%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、1,448百万円(前期比0.7%増)になりました。
この結果、利益面では営業利益587百万円(前期比17.9%増)、経常利益533百万円(前期比18.4%増)となりました。また、特別損失として子会社株式の評価損、固定資産除却損等を61百万円計上し、当期純利益は307百万円(前期比0.1%増)となりました。

(2)対処すべき課題
 ジョヴィチェーンを取り巻く社会環境については、新型コロナウイルス感染症の流行の収束と、その後の社会環境が不透明であり、世界的規模での経済状況の悪化が懸念されます。通常時でさえ、消費税増税、診療報酬改定に伴う薬価引下げ、報酬体系の大幅見直しにより、依然として予断を許さない状況が続くと思われたところに、新型コロナウイルス感染症による経済活動の縮小、オリンピックなどの大規模イベントの延期や中止による景気後退の影響は予想がつきません。
当チェーンにおいても、大手ドラッグチェーンの処方箋対応強化、行政における薬局削減方針、更に後継者不足等による課題を抱えているところに、大きな影響が予想され、加盟店舗数減少、弱体化する加盟店の増加が懸念されます。だからこそ、地域包括ケアシステムにおいて地域住民にとって身近な存在となる、ジョヴィチェーンの加盟店への期待と役割が問われる局面になると思われます。
このような環境においてこそ、加盟店および株式会社ジョヴィが共に発展できる組織体の再編が急務となります。そのために「ジョヴィ10年ビジョン」における「めざすべき薬局」を具現化することを目的とする「モデル店事業」と従来からの「ボランタリー事業」の両輪で運営できるチェーン組織を引き続き、めざしてまいります。
それぞれの事業の基本方針は下記のとおりです。

① ボランタリー事業
加盟店が処方箋調剤を核として、地域のお客様の保健・衛生・医療・介護・美容に係わり、何でも相談できる「ファーストコンタクトの場」となれるように加盟店の事業支援を推進してまいります。その為にも加盟店がお客様とのコミュニケーションを大切にし、接客や相談応需にじっくりと時間を割ける環境構築に努めます。これらを効率的に実行するために「横の繋がり」を活用した情報の収集・提供に重点を置いてまいります。すなわちジョヴィボランタリー事業協同組合と連携しながら、店舗のサポートを店舗運営のプロである組合員様の助けも借りながらリテールサポートの提供を昨年度に引き続き、充実してまいります。
また、後継者問題について、後継者のいない加盟店と、これから薬局経営を希望する経営者との縁を取り持つことで、後継者問題の解決と同時に、加盟店が減少する問題にも対応してまいります。

②モデル店事業
「ジョヴィ10年ビジョン」にある「あなたの街のおくすり屋さん」を具現化するためにモデル店事業を営むファーストコンタクト株式会社を設立し運営しております。昨年度は、後継者問題への対応として、株式取得により、新たに3店舗を開局しました。引き続き、店頭品・各種サービス機能の提供、チェーン本部システム等を利用したチェーンオペレーションに基づいた運営を行ってまいります。
また、このモデル店事業を通じて、ボランタリー事業と協働して、上述の後継者問題についての対応も行ってまいります。
以上

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